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命の重さの捉え方 その2(『ほっとニュース』2017.8.31)

このコラムでは、こだま舎会員向けの会報から記事を掲載しています。

 

命の重さの捉え方 その2(鈴木真吾さんのメルマガより)

前置きが長くなったが農作業をしていて野菜についた害虫などの生き物を殺す際に果たして罪悪感が有るのか、いったいどの程度の生物までが殺しても特に何も感じないのかと考えてみるとなかなか興味深い。

 葉に付いて今まさに喰い荒らしている芋虫などは特に生き物とは考えないで潰してしまうし、そもそも葉や実の汁を吸っているカメムシやアブラムシも生き物とは見ていない。
それはら単なる害虫であり殺す行為に何の罪悪感は無い。
 存在する芋虫類はほとんどが葉を食害するし、そもそも野菜にくっ付いている虫はほとんどが多くの場合は野菜にとって良い事は無く、単なる食害の為に居ることが多い。だから生き物というより完全な敵としか見ることが出来ず必然的に殺すことに対して何の躊躇もないのである。
 なお、虫の中でもカマキリとクモは野菜を食べないで野菜に居る虫を食べてくれるので勝手ながら扱いは別である。またテントウムシは幼虫も成虫もアブラムシを食べてくれるので有難い。しかし見た目が似ているニジュウヤホシテントウムシはナス科の野菜の葉を食害する害虫であるから退治することになる。見た目がとても似ているが扱いは全く違うのだ。
 そもそも今まで挙げた害虫という扱いの生き物は総じてどのような特徴があるかと考えてみると、それは何かを考えているようには見えない点である。高等な生き物は多くの場合はその行動に意思や個性、そして知性を感じ取ることができる。要は生き物自身が自ら考えて行動しているように見えるという事である。
 しかし芋虫やカメムシ、アブラムシなどに自らの意識が有るようにはどうしても思う事が出来ない。カメムシはアブラムシに比べると生物的には高等な部類に入るのだろうがやっていることはひたすら野菜の汁を吸っているだけで同じにしか思えない。とても生き物のは見えないのだ。
 それではカマキリやクモだって同じだろうと思うかもしれないが私としてはこいつらには明確な意思が有るように感じる。カマキリや周りに対して威嚇をするしクモは触るとびっくりして飛び上がることもある。そして糸を張って狩りをするという知恵を持っている。芋虫やカメムシ、アブラムシなどは食べ物である野菜にくっ付いてひたすら食害するだけで外部からの刺激に対して何らかの反応をするわけでもない。まあカメムシは逃げる程度のことはするが人間という存在を意識しているようにはとても見えない。

 このように書くと単なる人間としてのエゴだと思われるかもしれないが、何の意思もなく(当然食害に関する良心の呵責もなく)ひたすら人間を無視して野菜を食べ続けるだけの存在の生物に愛を注げというのも無理な話だろう。
 これに関してはハエや蚊、アブやブヨなども同じである。これらの虫を人間が追い払うと何かの意志をもって逃げているよう見えるが、実は単に迫ってくる音や空気の動きに反応して反対の方向に移動しているだけだという説を聞いたことが有る。別に人間に殺されたくなくて逃げているわけではないのである。だから追い払ってもすぐにまた近寄ってくる。何度でも何度でもその繰り返してある。それは殺されるまで続くのだ。知性を持った生物ならあり得ない。
 何の確固たる意思もなく空っぽの頭で単に自分の食欲を満たすためだけに人間の血を吸いに来るこれらの虫を人間は愛を持って迎えることができるだろうか。そもそも人間という存在を意識しているわけではなく単なる生物としての血の匂いに反応しているのではないだろうか。

 繰り返すが先述した内容がまことに自分本位で勝手な考え方である事を重々理解した上であえて言葉を繰り返す。たかが虫の命を気にしていられないしこれからも気にするつもりもない。ただ農薬などで無差別に虫を殺すことは肯定するつもりは全く無い。防除や退治ではなく虐殺である。
 一寸の虫にも5分の魂という言葉が有る。生き物の殺生を禁じた仏教などの考え方のようだが、よく考えてみると1寸とは約3センチで結構大きい。大きさが3センチも有る生物を生き物と捉えないこと自体が人間の身勝手であるし、その虫に半分の5分(1.5センチ)の魂しかないというのは更に理不尽な話である。
 命の大切さを説く坊さんの持つ生き物に関する倫理観というのはこんな程度のものなのだろうか。腕にとまった蚊を叩いて殺さないのが生き物を貴ぶという事ならば全身をヒアリに刺されても払い落さないでほしい。降りかかる火の粉は払い落さないと自分が燃えてしまう。
 人間はトラクターなどの農機具やスイカやイチゴなどの農作物を私利私欲に任せて平気で盗んでいく。
そっちの方がよっぽど数ある様々な害虫より悪質だ。大人しく野菜の汁を吸っているなんて本当に可愛いものである。

author:こだま舎, category:-, 14:09
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Comment
農薬は許せない!
でも、多人数の殺した肉や魚は食べれちゃうんですよね。
自分も含め、人間て本当我が儘ですよね。
日本の食と農を応援する者, 2017/09/03 9:52 PM









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