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森林、水、米 その2(『ほっとニュース』2019.6.13)

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森林、水、米   その2

 

 

畑と水田

 

畑と水田について都市に住む私たちは、農業と一括りに考えてしまいます。「食」の重要性という点で甲乙をつけることもできません。

ところが、富山は畑と水田は根本的に違うと言っています。違いとは何か。

「水田の場合、まず、水をどこからか引いて来なければならない。水源を探し、川を堰き止め、水路を築く必要がある。畑地なら斜面であっても可能だが、水田の底は平らでなければならない」「一枚一枚の水田に水を張り、どの水田にはどこから水を入れ、どこに水を落とすかということを綿密に計算し、全体に行きわたらせるようにする。」等々と説明しています。さらにこれらの事業を行うについて共同作業と人手がいるのだと言い、そうした行為が日本の文化、言い換えるなら水をコントロールする文化を創り出したのだと。

 

水田と水と菜々穂蠻西

 

上述の文章を読みながら、山形県の故片平夫妻(こだま舎と長いこと提携していた農家)が手掛けた菜々穂蠻西譴涼田を思い出しました。片平さんでは自宅近くの平場の田んぼの他に純粋に有機無農薬の栽培ができるところとして長井市に購入した農場を菜々穂蠻西譴般症佞韻泙靴拭C田の他に山あり池ありの広い農場でした。この棚田へも毎年援農に行きましたが、米作りは大成功とはいかず、結局、放置されることになってしまいました。

 片平さんは、周りの小高い山が日照を妨げたことがうまくいかなかった一番大きな理由かなと言っていましたが、富山が言うところの水田での水がうまくコントロールできずにずいぶん苦労していたことを思い出しました。

 また、農場内には清んだきれいな水の池があり、けれど、農場内にある家の生活用の水(水道局の水ではない)不足が度々起きていました。様々な試行錯誤をしたものの、そうした水に関する一連の問題は結局100%解決することはありませんでした。

片平潤一さんは、自然との付き合い方という点で都会人の私たちとは比べようもない位の知識と技術を持っていましたが、それでも菜々穂蠻西貽發諒雑な水系を見極めることができなかったということだったのでしょうか。

 

 次回以降でも、水田、山(森林)、土の関連について理解したことを書いていきたいと思っていますが、菜々穂蠻西譴稜西譴箸靴討陵効性を阻んでいた水をはじめとした幾つかの課題はそれほど単純に解決がつくものではなかったことが、今になればよく分かります。

 

 

(山崎久民)

author:こだま舎, category:-, 08:31
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森林、水、米(『ほっとニュース』2019.6.6)

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森林、水、米 その1

 

昨年は、というか、年々災害が増えているようで、人間が自然にしっぺ返しをうけているように感じているのは私だけではないかもしれませんね。

雨が降れば何年も経験がないような豪雨となり大きな被害を及ぼしています。なぜそのような豪雨がもたらされるのかという疑問だけではなく、何年も強固に維持されてきた土手、崖なども一瞬にして崩れるのにも豪雨以外に原因があるのではないかと思ったりしています。

そんな時に思い出したのが富山和子の名著『日本の米』(中公新書1993年出版)です。それに先立ち「富山和子が作る日本の米カレンダー 水田は文化と環境を守る」と題するカレンダーを作り始めています。我が家でも毎年のように掲げていましたが、いつのまにやら消えてしまっていました。

が、幸いなことに『日本の米』は手元にありました。

 

我が国の「米の文化」について、地球環境問題の深刻化した今、米に養われた日本文化を世界にどう位置付け、どう評価しなければならないかも、おのずから見えてくる、と述べており、私の疑問にもつながるのかもしれず、少々の紹介を試みたいと思いました。

 

日本の米と水

我が国では、すでに弥生時代に水田があったようですね。米は優れた「食」として今の時代まで引き継がれています。

1.栄養価が高く、栄養のバランスにも優れている

2.生産性の高い作物である

3.長期間の保存に耐える

4.おいしい

と、富山はまとめています。

 稲は日本の風土に合っている。水と太陽、「とりわけ稲が生長して実をつける夏の一時期、高い気温と日照時間」。

 稲と水の関係について「稲は一人でやってきたわけではなかった。稲が必要とする水。その水とともにやって来た。いかに稲が実り豊かな食物であったとしても、水がなければ始まらない。また、いかに日本列島が単位面積当たりの年平均降水量に恵まれていたとしても、技術がなければ水利用は行えない。

 今日、水や緑に対する関心はにわかに高まって、ブームとさえ呼ばれるほどである。けれども、では水についてどこまで理解しているかといえば話は別であり、あたかも自然を守るとは人間が手をふれぬこと、との思い違いが蔓延しているのと軸を一つにして、人間の労働とか技術への評価を忘れがちである。水の存在を保証するのは土壌であり、その土壌は日本では今日まで、人間の労働の産物であったこと。同じように、その水を利用するのは技術によってこそ可能であり、たとえ目の前を大量の水が流れていようと、水利用は技術なしには実現しない。」

 

ここ数年、大量の雨があちこちで災害をもたらしていますが、その雨水をうまく利用できていた以前の技術が今日では通用しなくなっているのでしょうか。(山崎久民)

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食への関心 年齢別キーワードは(『ほっとニュース』2019.5.30)

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食への関心 年齢別キーワードは

 

3月26日付日本農業新聞に、食生活の関心キーワードについて日本協同組合連携機構(JCA)の調査結果が掲載されていました。全体としては「おいしさ」「健康」「食費の削減」が上位3項目。

これを年齢別に見ると、とても興味深い結果が出ています。

 

高齢層では「健康」

70代以上が90%、60代が79%と出ているのだそう。私も70代以上に該当しますから、実感としてとてもよく分かります。高齢になるに従い、体のあちこちに金属疲労が起こり油を差す必要に迫られます。我が家の夫も70歳で脳梗塞を起こしました。こだまの会の創始者の片割れでしたが、その年になってさえも居酒屋(ひんぱんに行くので格安のところになる)大好きにんげんでしたから、健康に留意して毎日の食事の内容を決めていたわけではありませんでした。ですから60代、70代でも気をつけるようになればまだよいのかもしれません。ただ、少々手遅れ感はぬぐえませんよね。生活習慣病を予防しようと思うのであれば、もうちょっと早めにスタートしないと効果は得られにくいように思いますがどうでしょうか。

 

若年層では「食費の節減」

JCAの調査では、20代以下で85%、30代で78%とありました。背景にどんな事情が潜んでいるでしょうか。収入があまり高くないため食費にまであまりおカネがかけられない、他にもっと使いたいもの、趣味、ファッション、いや今の時代だとスマホとか。朝食をとる時間がない等々が考えられますね。

活発に動ける若い世代だからこそ、体の基になる「食」にこそ十分の関心と実践をと思います。

この年代層では、週に4日以上朝食を抜く人の割合は26.9%とおおよそ4人に1人が朝食を抜いていると言います(4月21日付日本農業新聞)。20代は進学などで親元を離れることを機に、朝食を食べなくなる傾向にあるのではと解説が掲載されていました。

 

この文章を27日に書いているのですが、27日は小松菜の日なのだそうです。それがあってかNHKのラジオ放送「すっぴん」で小松菜とほうれん草の好みを問うていました。その好みをどうこう考える以前に、小松菜とほうれん草の区別がつかないと人(子どもではないのですよ)が案外多くいることが視聴者からのお便りなどで分かってちょっと驚きでした。

 

 「食と農」教育の大事さが言われていますが、子どもに教えるべく大人も心もとないかぎり。教えるのはまず親なのか、いやそれでは間に合わないので子どもへ直接がよいなどと意見が分かれやすいのですが、いっしょに学ぶのがよいのかもしれませんね。(山崎久民)

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食への無関心 解消をめざす(『ほっとニュース』2019.5.23)

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食への無関心 解消めざす

以下に引用した佐藤洋一郎さんは大学で和食文化を教える意味を述べています。紙面の都合で大

学での学部設置の具体案のところは省略し、「食」を生きる糧とする私たち全体に関わる部分の

みの引用です。食への無関心、解消に40周年の記念冊子、少しは役に立てるでしょうか。

 

(2019.3.31日本農業新聞より)

和食文化と無形文化遺産登録   和食文化学会会長 佐藤洋一郎

 

最近、関西の大学では「和食」やその文化に焦点を当てた学部、学科の新設が相次いでいる。京都府立大学でも4月から文学部に「和食文化学科」を設置し、筆者もここで教鞭をとることにしている。

和食文化への注目度は海外でも高く、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「無形文化遺産」に登録された追い風はまだ続いている。だが、和食や和食文化をめぐる情勢には厳しいものがある。

そもそも「遺産」への登録は、それが放っておけばなくなりかねない危機に面していることを物語っている。さらに、今の日本の食は様々な深刻な問題をはらんでいる。食材の輸入率の高さ、その裏返しである食の安全・安心、食品産業の技術の後継者不足、子どもや高齢者の孤食、過剰な健康志向とダイエットやサプリなどの多用、ジャンクフードの増加など枚挙にいとまがない。和食文化といえばみやびな食や料亭文化ばかりが思い起こされるが、そうではない。

これらの問題の背景にあるものは食への無知、無関心という、今の社会の構造そのものである。そしてその背景には、1年365日24時間、食べ物がいつでも苦労なく手に入るという状況がある。食に興味を持たずとも、何も考えず何も知らずとも、食べることには困らない現代に特有の食の状況が、人々をして食に対して無知、無関心ならしめている。

 

そもそも、人類は生きるために食べてきた。24時間のうちの相当部分を食べることに費やしてきた。彼らの生は今日食にありつけなければ、明日は餓死するかもしれない日々の連続だったのである。彼らは、自分たちの食べるものが何であり、どのように調達されて加工されるかなどを知っていた。個人個人がすべての工程に手を染めなくとも、食の過程の全体を知っていた。おそらくそのことが、社会の一員として生きる条件であった。

だが、社会の複雑化につれ、また人口増や分業の発達につれ、より多くの人間が自らの食を他者に依存するようになっていった。食の過程の全容を知る個人は今や皆無。加えて食べものは豊富。ありがたみなど感じなくとも不都合はない。食物が、他の生きものの命をもらってできているという事実さえ知らない子どもも、その事実を教えることを拒否する親が登場するありさまだ。

もっとも、上記のことは多くの先進国に共通することである。だが、日本の状況は世界最大の食料の輸入国である。つまり、和食はエネルギー消費型の食文化である。その裏返しとして、日本の地方地域では人口減少、農業生産の衰退、獣害の深刻化などが進み、地域そのものの消滅が危惧される。日本人の食は、今や風前のともしびである。

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規模拡大 それとも 差別化による農業(『ほっとニュース』2019.5.16)

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わが国の農政は 規模拡大 それとも 差別化による農業

   あるべき農業議論は、大方、この2方向のようですね。大規模農業者(社)は、主として外食産

業や加工品の材料を提供。オーガニックの大手業者間も今や競争社会。大規模化と差別化との間

で中間的存在。そしてこだま舎のようにオーガニックを目指す個人農家さんと連携。おおまかに

こんな区分けができるでしょうか。幾つものやり方の中で、選ぶのは私たち一人ひとり。

 

(2019.3.25日本農業新聞より)

現政権は現場に学べ   新潟食糧農業大学教授 武本俊彦

 

(前文は省略)

規模拡大に慎重

農業は、人にとって有用な動植物や気候風土といった地域の環境条件の下で、経験によって培われた能力を発揮しつつ人が育てるものである。地域に根差す土地と労働が重要な生産要素となっている。農業で作り出される食料は、人の生存に欠かせないものである一方、満腹になれば食べなくなるという特色がある。

必需品と言われ、わずかな増産でも価格が暴落する。価格が下がると需要が増え、売り上げが増えていく工業製品は、規模拡大を行い、コストダウンによる価格引き下げで売り上げを伸ばす経営戦略を立てやすい。

しかし、農業経営では規模拡大や増産につながる投資には慎重にならざるを得ない。政府のシナリオの実現には、人口減少社会の中にあっても基本的に離農による土地の流動化の促進が前提条件だ。生まれ育った地域から転出し、あるいは家族の歴史の刻まれた土地を他人に貸すことを決断するのは、農家ならずとも相当の時間と社会的なコストを要する。

土地と労働の集約産業である農業の在り方を変えていくには、市場の論理に加え、非市場的な論理にも応えていく必要があるが、今の政権には農業現場の実態を知ろうというマインドがないように見える。

 

長期展望あるか

いずれにしても、経営内容を革新し、必要な投資を決断するためには、長期的展望がなければ行い得ないことなのだ。つまり、自由貿易協定などにより売り上げをはじめ経営の長期的安定が見込めなければ、これまでのやり方を大きく変え、そのための投資に踏み込むことはできない。

データと理論に基づく影響額の試算とその影響を減殺する手法について、議論できるだけの具体的データと分析の論理を示すことは政府の責任であり、熟議もせずに決められた日程に従って「はい採決ですよ」では、農業者だけでなく消費者の信頼も獲得することができないのだ。

そうした議論に加え、規模拡大や先端的技術の導入によるコストダウン路線、味・品質などによる商品の差別化路線、脱炭素・生物多様性への貢献による事業の異質化路線のための方策を提示していく必要がある。

その際、商品の差別化・事業の異質化の一環として、環境保全型農業や景観保全に取り組む場合、生産工程における一定の活動が規格基準に準拠していることを認証されれば、農産物価格による収入とは別に、その活動に対する一定の支援が社会によって行われる仕組みの導入を検討すべきだろう。

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有機農業の話題 キルギスの例(『ほっとニュース』2019.5.9)

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有機農業の話題 キルギスの例

 

キルギス 100%有機を推進

(2019.3.24日本農業新聞より)

 

中央アジアのキルギスは、有機農業に力を入れる。議会では現在、100%有機農業を目指す法案を検討している。山岳地帯の冷涼な気候条件などを活かし、輸出競争力を高め、国内人口の30倍も多いユーラシア経済圏に売り込む狙いだ。

同国は、山岳の9割が1500メートル以上で、4割が3000メートル以上となっている。気候が冷涼でかつ乾燥し、年間を通じて日照時間が長く、水資源も豊富だ。農作物の病虫害も少なく、有機栽培に適するといわれている。

同国は2017年、22年までの有機農業発展計画を打ち出した。今後10年間で化学合成農薬や人体に有害な殺虫剤の使用を禁止し、既存の農業を100%有機農業に転換する目標を掲げた。議会も現在、100%有機農業の目標を掲げた法案を検討している。

法案作りには、有機農業振興を通じて、周辺国との差別化を図り、農産品の輸出拡大につなげる狙いもある。ロシアなどでつくるユーラシア経済連合(EEU)への加盟を契機に、農業国としての強みを生かし、経済活性化を目指す。ユーラシア経済圏には、同国30倍に近い約1億8000万人(17年)の市場があるからだ。

同国の有機農業支援に携わる国際協力機構(JAICA)の関係者は「ウズベキスタンや中国に囲まれ、量的には競争力が弱い。高品質に勝負をかけ、農業を輸出産業のエンジンにしたい考えがある」と分析する。

 

 

 

一言感想

有機農業と一口に言っても、背景になる考えは様々だと思いました。自給率が年々下がり続けるわが国にとって格好な輸入先になりますかね。「安全・安心」食品を安値で得たい消費者にとっても魅力がありそう。いつだったかの日本農業新聞に「安全・安心」の有機産の輸入果物が飛ぶように売れたと報道されていたことがありました。

また、こだま舎の扱い品の中にも材料になる有機野菜等を日本以外の国に農地を確保し生産しているケースもあります。

このキルギスの例では、モノとしての「競争力」も重要事項のようです。日本でも輸出に力を入れ、農業活性化しようと後押ししていますが、やはり「安全・安心」が「売り」になっているようです。これほど低い我が国の自給率下で、輸出政策も何だかねぇ、と思ってしまうのですが。

「安全・安心」「競争力」「国内産」等々、みなさんはどうお考えですか?      

(山崎久民)

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EU有機農業拡大(『ほっとニュース』2019.5.2)

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日本では広がらない有機農業、というより農業自体が重要視されていない、とつい嘆き節になります。EU諸国の拡大状況の背景に消費者の関心の高さがあるようですね。また、中央アジアのキルギスで

は「100%有機」をめざす(詳しくは次回に)とのこと。国の政策のありようも大きいと感じます。

 

EU有機農業急拡大

(2019.3.13日本農業新聞より)

 

欧州連合(EU)で有機農業の拡大が加速している。有機認証を受けた農地と転換中の農地の面積を合わせると、2017年までの5年間で25%増え、EUの耕作面積の7%を占めるまでになった。一方、日本での有機農業の面積割合は1%にも満たない。EUでは、有機食品に対する消費者の関心の高まりに旺盛な需要があり、生産拡大を後押ししている。

 

EU統計局が発表した面積は計1256万ヘクタール。最大はスペインで、208万ヘクタールとEU全体の16.6%を占める。野菜や果樹などを中心に輸出が多い。2位はイタリアで191万ヘクタール(15.2%)、3位はフランスで174万ヘクタール(13.9%)と続く。面積が減ったのは28カ国のうち英国など4カ国だった。

各国の総作付面積に占める有機農地の割合はオーストリアが23.4%で最も多かった。条件不利地が多く、小規模経営が主体の環境で、有機農業に付加価値を見いだしてきた歴史があり、国の政策も環境保全型農業に手厚い。

 

15年のEU全体の有機食品の総売上高は約3兆6000億円。08年から年平均7%以上の伸びを続けてきた。食品安全や環境配慮に対する消費者の目が厳しく、需要拡大の要因となっている。

EUでは、近年、農業予算圧縮への圧力が大きい。消費者の理解を得ながら予算を確保するため、環境保全型農業への予算の重点化が進む。こうした傾向は今後も続くとみられる。21年から新たな共通農業政策(CAP)も環境保全型農業へのあり方が大きな焦点になっている。

 

日本の作付面積に占める有機農業の割合(17年)は0.5%、欧米と比べると生産者、需要ともに規模は小さい。

 

有機農業やEUの農業政策に詳しい東北大学大学院の石井圭一准教授は、日本で有機農業を拡大する課題として、欧米と比べ高温多湿など気候によるハンディがあるとした上で、「公的機関から協力を呼びかけ、栽培技術の研究を活発化させることが重要だ」と指摘する。

 

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国内産野菜事情(『ほっとニュース』2019.4.25)

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国内産野菜事情

 日本の食料自給率の低さはよく知られていますが、野菜に関して国内産率はかなりの高水準であったように思います。こだま舎周辺のスーパー等の野菜売り場では、国内の産地表示がある野菜が大半を占めているようですから、どうもピンとこないところがあります。外食や加工品などで輸入野菜が多く使われているとの統計結果もあるところから、そうした私たちの外食や加工品などへシフトしていることが、このような事態を招いているのでしょうか。以下の記事には国内産への需要が高いと書かれていますが、価格がそこそこならばと但し書きがつくのでは?

 

国内産地の基盤強化を 「増える野菜輸入」(2019.2.22日本農業新聞より)

 

野菜の輸入が増えている。財務省の貿易統計によると、2018年の生鮮野菜の輸入量は17年比14%増の95万トンと、05年以来の高水準。冷凍野菜は過去最高の約105万トンに達した。国産の作柄不良による高値が要因だ。輸入野菜の定着を防ぐためにも、今こそ国内産地の基盤強化が欠かせない。

生鮮野菜の輸入量は、安全性への懸念などから伸び悩んでいた。だが、18年には国産野菜の高騰を受け、1月から輸入が前年を上回った。3月には単月として13年ぶりに13万トンを記録。梅雨明け以降も不順な天候が影響し国産が再び高騰し、7〜11の輸入量は前年を上回った。

品目別にみると、結球野菜の増加が目立つ。伸び率が最も高かったのはハクサイで、17年と比べて6.4倍の1万6451トン。次いでキャベツが2.4倍の9万2357トンとなった。市場関係者は「輸入物は長期契約取引するケースが多い」と指摘、19年以降も高水準の輸入が続くとみる。

過去最高の輸入量を記録した冷凍野菜は、2年連続で100万トンを超えた。生鮮野菜の高騰が主因だが、日本冷凍食品協会によると「年間を通じて安定価格で販売している点が評価されている」とみる。冷凍野菜は長期保存ができるなど利便性があり需要が高い。このためスーパーだけでなく、コンビニやドラッグストアでも扱う店舗が増えている。労力不足を背景に、大手外食店でも調理済みの冷凍野菜を使うケースも多い。

心配なのは輸入野菜の定着だ。実際、生鮮のハクサイとキャベツは、国産の出回りが秋以降に増えても輸入が減らず、輸入に需要が奪われ、11月、12月の国産の価格は平年を下回った。価格と安定供給を“武器”に、輸入野菜が加工・業務用市場のシェアを拡大している。

女性の社会進出による共働き世帯や単身世帯の増加、高齢化の進行などで食の外部化や簡便化は進み、ますます加工・業務用需要が高まることは必至で、国内産地の対応が急がれる。

実需側の国内産地への期待は高い。流通加工業者を対象とした農水省の国産原材料の使用割合調査(17年度実施)によると、「外国産を増やしたい」が1.3%だったのに対し、「国産野菜を増やしたい」が38%に上った。首都圏のスーパーでは、国産にこだわった冷凍野菜を販売したところ、売り上げは前年比2割近く伸び、安全・安心につながる国産ニーズは高いことがうかがえる。

追い風は、食品表示基準の改正だ。22年3月末までにすべての加工食品に原料原産地の表示が義務付けされる。輸入野菜の利用が多い加工業者の中には、国産に切り替える動きが出てくることも想定される。

こうした国産への期待や制度変更に伴う動きを好機と捉え、輸入に負けない強い産地づくりが求められる。

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富山だより Part 13 色んなシゴト(『ほっとニュース』2019.4.18)

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富山だより Part13

色んなシゴト

篠島ゆき野

 

4月に入ってから雪が降り驚きましたが、周りを見渡すと桜が咲き始め、田園風景にひっそり咲き誇るピンク色を見ると嬉しい気持ちになります。

 

こだま舎でいくつかのワークショップを開催させてもらい、それが土台となってこちらでも小さな小さな新しいことに挑戦しています。

題名にはシゴトと書きましたが、お金にならないシゴトがほとんどです。道の駅のバート以外にざっと箇条書きしたいと思います。

 

・翻訳               ・スナック

・英会話教室            ・村づくり検討委員会

・祭りの出店手伝い         ・ライター

・田植え              ・野菜の配達

 

地方は若者が少ないため、やりたいと思ったら率先してやらせてくれます。

英語ができますと自己紹介したら、英会話教室を始めることになっていました。(笑)

自分に何が向いているかわからないからこそ色々トライできるのは有難いです。

例えば私は最初月一回幼児向け英会話をしてみましたが、子どもたちがなかなか集中できず、こちらもへとへと。こどもたちは遊びたい、走り回りたい。そこで幼児向けではなく、子どもたちは遊ばせて、母親向け一言英会話に変え、その後おにぎりとみそ汁を皆で作って解散というどちらかというと居場所づくりにしてみました。試行錯誤しつつ、働くお母さんとも休みの日に会って話したり、情報交換できる場があるといいなと思っています。

 

移住当初は、“ネットさえあれば仕事ができる”というフレーズに憧れ、ランサーズなどに登録して記事などを書いていましたが、23日かかって1000円となかなか大変。

それよりは今住んでいる場所でできることをしてみようという気持ちに変わってきました。昨年富山県の地域通訳案内士の資格も取ったので、外国人に近場の街並みや暮らしを紹介していけたらと思っています。

なんだかんだ英語にすがっていますが、英語を媒体に、町になじみつつ、過疎化しつつあるが素晴らしい伝統が残っている片田舎に、外の風もいれられるような人になりたいです。

author:こだま舎, category:移住への道のり, 08:01
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農業サイドから見た都市との交流(『ほっとニュース』2019.4.11.)

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農業サイドから見た都市との交流

(参考・引用:2019.2.10付日本農業新聞 『都市との交流の行方』片岡美喜−高崎経済大教授)

 

都市と農村の交流は、1970年代にはじまった有機農業運動で熱心に試みられ、その後の2,30年がピークだったかもしれません。農業界全体としては最近になってそうした考え方が広がりを見せるようになってきました。ただ、農業界も高齢化、都市と農村交流も新たな世代の動きに委ねざるを得ないようです。

片岡美喜氏が農業サイドから見た都市と農村の交流に関して、日本農業新聞『農村学教室』に記事を書いています。その記事を参考に以下にまとめてみました。

 

主としてJAに一括出荷していた農家が直接消費者に販売していく試みがなされます。「1980年代以降農産物直売所は都市農村交流に関する代表的な取り組みの一つになり、その数や売り上げなど上昇していく傾向にあります。」JA等への出荷では曲がりキュウリのような出荷はできず、規格が厳しく問われ、また一定量の確保が要求されていました。しかし、直売所では「規格や量がまとまった出荷をしなくてもいい農産物直売所は自分のペースで少量から出荷でき、高齢農家にとって適した出荷先であり、現在の地域農業の実情に対応できる場でも」あり、農家にとって「顔の見える(都市と農村の交流)販売」の恰好なスタイルともいえるでしょうか。が、「農産物直売所の購買を支えているのは中高年層、それより後の世代が、新たな直売所の購買層になりうるかと言うと難しいかもしれない」とも述べています。

 

「80年代後半から90年代にかけて、レジャー要素が強い観光農業に加えて、より地域の農家との交流や農業や食に関する体験を重視した活動として、農業体験や農家民泊などのグリーン・ツーリズムも都市と農村交流の一つとして行われるようになった。こうした地域発の取り組みは、地域住民の生きがいづくりを含めた、農業や地域振興の手段として推進されるようになった。これらの活動では、古いものとして見捨てられがちであった農業という産業から生み出されてきた生産物やそのための技術、農山村地域とそこで暮らす人々が作りあげてきた自然環境や生活文化を見直し、利活用するものとなった。」

 

「だが、取り組み開始時世代から次の世代に変わりつつある中で考え方の違いも出てきた」のだと言います。どのような違いが出てきているのか、片岡氏の指摘がないので推測するしかないのですが、IT等の発達などが影響しているのかもしれませんね。

「加えて、消費者側においては都市農村交流がメジャーな観光形態の一つとして定着して」おらず、「さらに、家庭での生鮮の青果物の購入量や金額は年々低下しており、加工品や惣菜類などの購入が増加している。日常の食から簡便化が好まれる傾向は、地域の農産物を好んで買うよりも、便利さや安さで選択されてしまうことになる。」とも片岡氏は指摘しています。

 

さて、こだま舎の私たちにとって上記の例にある直売所やグリーン・ツーリズムはピンとこないかもしれません。こだま舎のメインの野菜農家は都市のど真ん中の鎌倉市や横浜市内にある畑、お米やお餅などは伝統的米どころの農村地帯ですし、卵の産地は人里から遠く離れた山里の一軒家。「農業」と一口に言っても様々な形があります。

「食」の向こうにあるそれぞれの農家の姿にまず思いを馳せてみることが、私たちにとって「都市と農村の交流」の第1歩なのかもしれません。(山崎久民)

author:こだま舎, category:-, 13:52
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